教育用事例:フーショウユエンの経営分析

2020.01.22 Wednesday

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     上海にフーショウユエン、日本の漢字では福寿園国際と書く、霊園関係の企業があります。フーショウユエンは香港で上場しています。そして、企業価値を反映しているはずの株価が近年は好調です。日本にもお茶の福寿園という企業がありますが、別の企業です。僕はお茶を飲むのが好きですが、今回はお茶の話ではありません。

     

     日本で書かれる経営分析の書籍には業界分析の必要性については書かれていないことが多い気がしますが、故パレプ先生たちは業界分析の必要性を唱えていました。業界分析はSWOT分析のOとTと関係することでしょう。霊園関係の企業には、中国本土における高齢化という機会があるのです。高齢化は個別の企業が作り出すのは困難なので、外部環境と言えます。若者向けの衣料品店などにとっては高齢化は反対に脅威でしょう。業界によって何が機会で何が脅威かは異なるのです。そして高齢化という機会があるので顧客の増加が見込まれ高い効率を期待できます。

     

     次に財務諸表から得られる情報としては、霊園事業においては時期によっては粗利益率が80%を超えているのです。多分、日本の企業の平均は20%程度ですから、巨大な利幅です。フーショウユエンの葬儀事業から類推すれば、顧客に対する細かく差異を設けた財・サービスの提供をしているのでしょう。オーダーメイドですらあるかもしれません。細かな差異を設ければ、付加価値は高くなることでしょう。そしてこの付加価値の高さが多いな利幅をもたらしていると想像できます。

     

     効率と利幅の組み合わせによって企業のROIは決まります。現実問題としてはマリノスがそうであったように効率か利幅かのどちらかに集中する企業が多い中で、フーショウユエンは両方良好ですから優良企業と言えます。僕が現在フーショウユエンの株を保有しているかは伏せておきますし、僕は会計学の知識ある方々には金融活動そのもののお勧めはしても特定の銘柄を勧める気はありません。また、フーショウユエンのように優良な企業の場合もその株を買うべきかはPERなども見て判断するのが賢明な投資家です。しかし会計学が分かればこのような経営分析ができるのですから、学術的に面白いですよね。水谷ゼミでは経営分析を卒論のテーマにすることもできます。

     

     そして、日本においても高齢化が起こっています。フーショウユエンは日本で講演会をしたこともあるようです。規制の日中での違いがどう影響するかという問題はありますが、特に80%越えの粗利益率を日本で出して政府機関から規制がかからないのかという疑問はありますが、日本の霊園関係の企業も優良企業となる余地があるかもしれません。日本で優良企業となった霊園関係の企業が十分な配当をしてくれるのならば、投資家にとってそうした企業は注目に値するでしょう。

     

     ところで霊園や葬儀に関する話を書きましたが、僕は現在内臓が痛いです。その痛みはしばらく続いています。僕がこのまま病死して葬儀されて霊園送りとなる、という事態になったら優良企業への日本企業の成長の余地も語ったこの記事は予知のようですね。

     

     

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